日本モンテッソーリ教育綜合研究所上席研究員

松浦学園子どもの家 園長 松浦 公紀

  

以前からマリーアンさんの商品を利用させていただいています。子ども達のモンテッソーリの活動を教具を用いた活動だけに限定して終わりにするのではなく、その先の手作業や発展の活動につなげていくことは現場の先生方の大きな役割です。これまではそういった気持ちがあってもなかなかどうすればそれができるのか。何を使ってやればいいのかがわからないので先に進むことができなかったことが多かったのではないでしょうか。また、年齢が高まるにつれて現れることばや数以外の事柄に対する興味や関心である文化の敏感期に対応する教具類は基本的には手作りで対応してきたのではないでしょうか。手作りには手作りの良さはもちろんありますが、出来栄えや手間を考えるとやはり今ひとつといった感は歪めません。そんな要望に対してもマリーアンさんの商品は応えてくれます。

今回はひらがな、カタカナゴム印練習用紙(CD-R収録)とサファリ社動物フィギア(ミニチュア) と 動物紹介カードの2点を特に推薦いたします。

ひらがな、カタカナゴム印練習用紙はCD-Rに収められており、いつでも簡単にパソコンからプリントアウトして使うことができます。言語教具の「50音の箱」を用いた「文字ならべ」の活動の後にひらがなやカタカナの50音の配列だけでなく、行や段の理解を深めていくためにも非常に有効です。また、クロスワード形式の単語作りのための用紙も周りにヒントとなる単語のイラストがカラーで記載されているためにイラストを見て、その単語を音にして文字を埋め込んでいくというまさに書きことばの意図に準じた活動の展開となります。

サファリ社動物フィギア(ミニチュア) は文化教育で使われるさまざまな動物のミニチュアです。どんな活動も導入はなるべく具体的なものが望まれます。理想的には実物です。しかし、すべての実物を準備することはもちろんできません。ついつい絵カードや写真を使いがちですが、できれば手で触れることのできる3次元の具体物が準備されるべきです。しかもなるべくリアルで低価格なものが。サファリ社動物フィギア(ミニチュア) はそれに応えてくれます。プラス、動物のミニチュアだけでなく、そこにその動物の紹介カードが準備されていることにより、このミニチュアは名称を伝えるためにのみ使われるのではなく、地理と組み合わせて世界の動物分布の活動等にも発展させていくことができるのです。動物カードが準備されていることによりこのように活動は様々な方向へと展開していく可能性を持ちます。さあ、どうやってこれらを駆使して子どもの興味を充足させていくのか。こんなこともできる、あんなこともできるのではないか。様々なアイデアをどんどん考え出してください。


ひらがな、カタカナゴム印練習用紙(CD-R収録)のクロスワードの用紙を「移動50音の箱」を用いて行なっているところ。(松浦学園子どもの家での様子)

サファリ社動物フィギア(ミニチュア) と データカードを用いて「世界の動物分布」の活動を行なっているところ。(松浦学園子どもの家での様子)